「最終学歴 高卒」という言葉は一生付いて回る言葉ですよね。
普段は気にしていないのに、ふとしたことで「高卒」に劣等感を感じることってありませんか?
もし感じたことがあるならもしかしたらそれは「学歴コンプレックス」かもしれません。
「一生劣等感なんて持って生きたくない」そう思ったあなたは、今が自分に自信を持つチャンスです。

「高卒」という学歴コンプレックス

考えないようにしていても、日常生活でけっこうチクチクと感じることがあります。
学歴コンプレックスを感じるとき
学歴コンプレックスを感じる場面は主にこんなときです。
①社会に出て周りのほとんどが大卒だった。
今50代位の人は高卒でも名の知れた一流企業に入れましたし、女性は4年制大学ではなく短大へ行く時代でした。
ですので、高卒や短大卒でもそれは普通のことでした。
今はだいぶ大学に入りやすくなり、多くの人が4年制大学への進学をしています。
入りやすくなったからこそ周りがみんな大卒ばかりになりますよね。
②大学に進学したかったのにできなかった。
大学に進学したかったのにできなかったのは、主にこんな理由でしょう。
家庭の事情で進学できるお金がなかった。
勉強をがんばったがどうしても受からなかった。
これらは悔いが残りますよね。
だって大学に行きたかったのですから。
③友人に大卒が多かった。
先述の「社会に出て周りがほとんど大卒だった」と似ています。
大学に入りやすくなった時代に、みんなが大学進学をしているということは、友人にも大卒が多くなるということです。
そのうえ、一流大学に通っているとなると、コンプレックスはさらに強く感じます。
④同窓会で大卒が多く、肩身が狭い思いをした。
これは同窓会あるあるですね。
高校の同窓会であれば、同学年の進学の状況はある程度分かっていますが、小学校や中学校時代の同窓会ですと、卒業後みんながどういう道に進んだかなんて会うまでわかりません。
会えば、「どこの大学に行った」とか「どこの企業に勤めている」とか挨拶代わりにそんな会話になります。
⑤就職・転職に影響があった。
影響「大」です。
大卒でないとまず応募する資格すらありません。
例え応募資格に「大卒」と記載されていなくてもそんなのは建前であって、高卒ではなかなか受かりません。
なかなか仕事が決まらないときは、「高卒がいけないんだ」から「自分がだめな人間なんだ」と負のスパイラルに陥りがちです。
⑥大卒出ないと資格試験が受けられなかった。
その道に進むためにはその資格が必要である場合に、大卒でないと受験資格がないものもあります。
国家資格にありますね。
「何で受けさせてくれないんだよ、しっかり勉強して受かればいいじゃん!」と思うことがあります。
⑦恋人の親や親戚の目に偏見を感じた。
自分が高卒で、恋人と恋人の親が大卒だと見下された感じを受けます。
自分の親も高卒だとさらにです。
親戚の集まりも厄介です。
親戚は一生付いて回るので、会うたびに学歴の話をされます。
判断するところは「学歴」なので、「高卒は勉強ができない」という偏見を持つ人はけっこういます。
⑧大卒との給与に差があった。
これはもうどうしようもないことです。
高卒と大卒では初任給が違います。
厚生労働省の令和元年の調査によると、男女計で、大卒は約21万円、高卒は約16万7千円です。
4〜5万の差です。
さらに院卒なら約23万9千円です。
※厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概要 学歴別にみた初任給
⑨大卒との業務内容に差があった。
大卒というだけで信用されてるのかどうかは知りませんが、いろいろと任されます。
差がつけられている、差別されているという感じは否めません。
⑩がんばっても昇進できない。
会社にもよりますが、ある程度のところまででそれ以上昇進ができない場合もあります。
周りの人より何倍も積極的に仕事に取り組み、成果を出し、上司に認めてもらい、さらにその上層部にも認めてもらうなど、よっぽどの条件をクリアしない限り、そこそこのところでストップします。
ですので、大抵の人はあきらめます。
学歴コンプレックスを感じやすい性格
性格というのもあるのではないでしょうか。
①周りと比較しすぎる。
比較したいと思っているわけではなく、どうしても比較してしまいます。
これは学歴だけのことではありません。
給与や仕事量などの仕事に関することだけではなく、容姿、持っているもの、生活環境等あらゆることを比較してしまいがちです。
でも、疲れますよね。
「自分」をしっかり持つことで比較することを減らしましょう。
②周りに負けたくない・劣っていたくない。
友人や同僚間で「こんなやつに負けたくない」という思いがあるでしょう。
高卒なだけで劣っていると思われたくない、大卒なんかに負けたくないという気持ちがあると思います。
その気持ちはとても良いことです。
そのパワーをスキルアップに繋げてみると思わぬ成果が出そうですね。
③いろいろと考えるすぎる。
自分の仕事がうまくいかないのはなぜだろう。
自分の生活が良くならないのはなぜだろう。
どうして自分だけこんな思いをするのだろう。
がんばっているのになんで成果が出ないのだろう。
すべては学歴のせいなのではないだろうか・・・。
マイナス思考から抜け出せなくなってしまいます。
自分に自信が持てるように何か行動してみましょう。
克服方法

できることはたくさんあります。
①自信を持てるような資格を取得する。
その資格に関する知識を得ることができます。
また、成功体験というのもあるのではないでしょうか。
がんばって勉強して努力して得られたものというのは嬉しいものです。
資格を取得したという自信から「学歴なんて関係ない」と思えるようになります。
②今の仕事をよりいっそう頑張って認めてもらう。
仕事を覚えて、周りの人よりもっと頑張って、そして周りの人や上司に認められるということはとても自信になります。
仕事場に仕事をしに行っているのですから、仕事ができることが一番です。
③実力主義の仕事に転職する。
IT系、営業職、ガテン系、介護業界などは実力次第ですね。
学歴など関係のない職種に就いて、そこで頑張ることで学歴コンプレックスなんて忘れてしまいます。
④コミュニケーション能力やビジネススキルなどの学歴に影響しない能力を鍛える。
社会人として一番これが大事でしょう。
これらの能力がある人はどこへでも行けますし、どこででも重宝されます。
逆に高学歴でもこれらの能力がない人は「使えない人」と思われます。
⑤大学・通信制大学を卒業する。
時間もお金も努力も必要ですが、学歴はきちんと「大卒」になれるので、学歴コンプレックスから開放されます。
ただ、何を学びたいかを明確にしないとモチベーションが続かず挫折してしまいます。
ちなみに、モチベーションは細く長く持つ方が続きます。
⑥起業する。
今は誰でも起業できる時代になりました。
やりたい商売があるのであればチャレンジする価値はあるでしょう。
学歴は関係ありません。
社長としてビジネスに成功すれば良いのです。
しかし、失敗というリスクも大きいので戦略的にいかなければなりません。
⑦副業する。
これも当たり前の時代になりました。
副業の種類にもよるかもしれませんし、週休2日で定時で上がれる方は良いかもしれませんが、本業の後に副業の作業をすることはかなり労力が必要です。
趣味のように楽しめれば苦にならないでしょう。
⑧自分が納得いく仕事に就く。
自分が納得する仕事であればもうそこで学歴は関係ありません。
その仕事に集中できればそれは幸せなことです。
⑨セミナーに参加したり本を読んだりして知識を深める。
知識を深めるということは自分に自信が持てるようになります。
資格取得に似た感じです。
人間力、キャリアアップなどその後の人生に役立ちます。
⑩趣味に没頭する。
他人は他人、自分は自分の精神です。
学歴や仕事の世界で生きるより、自分の世界で生きることは精神衛生上大切です。
⑪ボランティアや人のためになることをする。
人の役に立てるって嬉しい気持ちがあります。
本来、仕事も回り回って誰かのために頑張っているのに、実感できず報われない気持ちがあるのはなぜでしょうね。
困っている人を助けることはやりがいを感じます。
⑫比較しないようにする。
気持ちの持ちようです。
学歴に限らず他人とつい比較してしまいがちですが、これを「癖」と考えて、その癖を直すように心がけましょう。
⑬学歴を気にしたり考えたりしない。
これも気持ちの持ちようです。
高学歴者からマウントを取られる環境にいなければ、普段いつも学歴なんて考えていることはないのですけどね。
マウントを取られても受け流せたり、気にしないようにできたらそれは幸せなことです。
学歴以外のことに没頭できる何かを見つけましょう。

独自アンケート

30代から50代限定、高卒で学歴コンプレックスだと思う方30人にアンケートを取りました(複数回答有り)。本当に貴重なご意見でとても参考になり、考えさせられました。
どのようなときに学歴コンプレックスを感じますか?
1位:転職や就活のとき 30%
・応募条件に合わない。
・必須条件が大卒以上で応募さえできない。
・面接の時とき。他
2位:職場で 27%
・同僚からの言葉。
・大卒が当たり前の前提で話が進んでいく。
・仕事は自分の方ができても、新米の大卒の部下が有名大学だと答えるとそちらが盛り上がるとき。
・出世話のとき。
・自分はブルーカラーの属するため。
・現役大学生や大卒の部下と交流したときに、収入・立場・日々の過ごし方などあらゆる面での違い。
・大卒の人たちが、高卒との違いを強調しているとき。他
3位:学生時代の話になったとき 20%
・思い出話のときに「大学の時に・・・」というセリフが入るとき。
・ママ友とのお茶のときの昔話。他
4位:まわりが大卒 13%
・まわりが大卒しかいない。
・友人が大卒ばかり。
・まわりが高学歴でマウントをとってくる。
・嘱託職員に採用が決まったがまわりが高学歴ばかりだった。他
4位:親戚の集まりや結婚 13%
・親戚から弟(大卒・大手企業所属)と比較されて嫌味を言われる。他
5位:その他 10%
同窓会で久しぶりに会った友人が大学や大学院を出ていたと知ったとき。他
学歴コンプレックスを克服しようとした人・克服しようとしなかった人
学歴コンプレックスを克服しようとした人16%
・資格を取得した。
・営業で成果を出した。
・絶対に負けないビジネススキルや仕事に直結することを徹底的に学んだ。
・書籍を月10冊程度読む。
・自費でビジネスセミナーに参加した。
・自分の価値を高められるよう、仕事のキャリアアップを目指し、勉強や資格取得、働き方の見直しを行った。
克服しようと行動した後の自身の変化
・賃金に跳ね返る部分は低くても人の役に立つことで前向きになれた。
・少しだけ自信が付き、以前は最終学歴の話を控えていたが、高卒なのに成果を出しているということを伝えたい気持ちで、最終学歴の話が苦ではなくなった。
・大した資格ではなかったが、周りの人が応援してくれるのが嬉しく、家事や育児などできることを頑張っていこうと思った。
・キャリアアップに成功し、自分自身の心に余裕が生まれたことで学歴を気にすることがなくなった。
・資格を取得して高卒でも自信が持てるようになった。
学歴コンプレックスを克服しようとしなかった人84%
内、積極的考え16%
・学歴以上の仕事ができたから。
・今のままでがんばりたい。
・高卒に誇りを持っている。
内、消極的考え84%
・今更。
・何をすればよいかわからない。
・お金も時間もない。
・あきらめた。
・年齢。
・もう遅い。
・どうしようもない。
・勉強意欲がない。
・克服しようと思ったことがない。他
克服しようとしなかった人のその他の理由
・自分には能力がない。
・年齢を重ねると能力の差はない。
・人間性重視。
・何かやったところで学歴は変わらない。
貴重なご意見(本当は全部紹介したいのですが抜粋しています)
・学歴がすべてではないと言いつつ学歴は気になるのでやはりコンプレックスがあると思った。
・学歴コンプレックスだが収入が大事。
・気にすると落ち込むので今の自分が一番とポジティブに変換するようにする。
・コンプレックスはあるけどもう一度勉強する気にはなれない。
・学歴のある人が高卒との違いをひけらかすことが良くない。
・学歴がなくても自分次第で環境は変えられるが、学歴によって道筋が変わってしまうことは事実なので、自分の子供には学歴をもって社会に出られるようにサポートしたい。
・今はだれでも大学進学する時代で羨ましいが、ランクによってコンプレックスを持つ人も多いのだろうと思う。
・コンプレックスは比較の問題。大卒と比べれば高卒は劣るが、劣るのは学歴だけ。三流大学に進んだ者より高卒で大手の工場で働いている者の方が稼いでいる。大学で知識を得てもその知識を役立てなければ意味がない。
・学歴が高くても使えない社会人が多いのにそこで判断されて腹が立つ。
・本当は大学に行きたかったのに経済的な理由で行けず、周りが大学に行っている中働いていたので少しコンプレックスがある。
・古い人ほど学歴のことをうるさく言うが、大人になって学歴だけではだめだと感じることも多い。常識やコミュニケーション能力を身につければ社会で上手に生きられると思うし、コンプレックスに感じることも少なくなっていくのでは。もっと本質的な能力を見てほしい。
・最終学歴は単なる資格だと考えている。大卒でしか応募できない会社もまだあり、資格ではあるが取れるものなら取っておいた方が良い。やりたいことが明確にあるのであれば無理して大学へ行く必要はないが、何もやりたいことが見つからないのであればとりあえず大学は行っておいた方が良い。
・学歴はすべてではないと思いつつも、学歴でフィルターにかけられるケースが多々あり、やはり大学は行っておいた方が良い。
・学歴主義にの人から見ればクズ扱いなんだろうなと思う。
・学校のことをいろいろ聞かれるとコンプレックスを感じているのであまり話したくない。
・職場での格差(言葉や給与)や子供の学習のスムーズなサポートができないので、無理してでも大学を卒業しておけば良かったと思う。
・社会に出る肩書きに過ぎない。今の時代はスキルを身につけてキャリアアップでどんどん転職していく時代なのでは。
・学歴を感じないくらいの考え、言動、振る舞いが備わればあまり感じなくなると思う。
・自分が輝ける場所があれば良いのでは。仮に学歴を手に入れたとしてもそれに付随するマインドがないと役立てることはできないと思う。
通信制大学が根本的な解決?

時代が「実力主義」に変わってきてはいますが、「学歴重視」の人たちはこの先も居なくなることはない思います。
同じ大学と分かると途端に結束力が生まれますし、その仲間を見つけたいために学歴を聞いてきます。
この慣習は消滅することはないでしょう。
学歴なんて関係ない時代になったと言われるようになったのは近年ですし、現在、学歴社会の中で育ったサラリーマンの方々はまだ定年なんてしないのですから、当然学歴社会はしばらく残ることになります。
学歴を気にするも気にしないも結局は自分の気持ち次第です。
マウントを取られようが気にしなければいい、資格を取得して自信をつければ気にならないようになる、仕事以外のことに気を向けて気にしなければいい・・・。
でも気にしないようにできないのが「コンプレックス」です。
どうしても学歴コンプレックスを取り除きたいのであれば、学歴を変えることしかありません。
そうです。大学を卒業することです。
受験勉強をして通学で大学へ行かなくても、社会人であれば通信制もあります。
お金も時間も、そして勉強意欲も必要ですからそう簡単なことではありません。
しかし、当たり前ですが大学を卒業すれば「大卒」になります。
もう「高卒」ではありません。
学歴コンプレックスは根本的に解決します。
学生時代の話などにはついていけませんが、大学を卒業できたという自信は、マウントの受け流しを容易くすることができ、学歴を気にしないようにするという精神的努力を激減させます。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
今回は『「高卒」が学歴コンプレックス 劣等感を克服するために取るべき行動』についてでした。
アンケートを取って、皆様からの率直なお言葉を拝見し、とても根深い問題であり、とても考えさせられました。
あなたにはあなたの最善の克服方法が見つかると良いですね。
学歴コンプレックスから開放されて、素敵な人生になることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
